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香瓔ニュース

2025阪神地区神戸かな書道研修会報告

2025年05月27日研修会
日 程:2025年5月24日(土)~25日(日)
会 場:兵庫県学校厚生会館(神戸市)
講 師:大愛魚苑先生
助講師:小林章郎先生 中野宣子先生
テーマ:1日目「読売展作品及び自由作品の実習・添削」
    2日目「小字の基本を学ぶ」

今年の阪神地区神戸かな書道研修会では、大愛魚苑先生を講師にお迎えして研修会を実施いたしました。
定員を上回る大勢の受講生で、活気あふれる研修会となりました。


1日目は、読売展作品及び書香課題等の自由作品の実習・添削を行いました。
一人ひとりじっくりと丁寧なご指導をしていただきました。



2日目は、「小字の基本を学ぶ」をテーマに、午前中は、墨のすり方、筆のおろし方など、文房四宝について、丁寧に解説いただきました。続いて、筆の持ち方、姿勢や構え方など、基本の基本から教えていただきました。


さあ実習!
『かなの基本線』は、時間を掛けてじっくり教えていただきました。



実習を見ていただきながら、大事なポイントは何度もお声掛けいただきました。
中鋒の線は「最初のスタートは筆が立ちすぎない様に、筆管がやや手前に倒れた状態から始めてください。」
転折は、「壁に当ててすくう様に、筆のはね返す弾力を感じながら。筆は強く握らないでください。」
回転は、「当てた時の筆の弾力を感じながら。力を蓄えて解放しましょう。」
「力を抜いたら筆先から弾力が跳ね返って来ます。良く感じてください。」

結び、面の返しは、筆の動きを、水書きでゆっくりと解説いただきました。


『かなの基本線』を踏まえながら、美しい行の大事な要素を、大きな資料で分かりやすく、解説いただきました。

「立体的な美しさを持つには、徐々に変わるということをもう少し意識してください。線が呼応するように書くのは、行を美しく書くポイントでもあるので、これからも頭の隅に置くと良いと思います。」


美しい行について学んだ後、午後からはいよいよ、四行書きの作品作りです。
テキスト通りでも、変体がなに変えても、行の長さや幅を変えてもOK。
構成を変えたたくさんのお手本も見せていただきました。熱中したままあっという間に仕上げの提出時間になりました。
思い思いに仕上げた作品は、最後に優秀作品を選んでいただきました。


小林章郎先生、中野宣子先生からも、実習では細やかなご指導をいただき、最後に「鋭い伸びやかな線の為に、懐を広く構える、姿勢を改めて点検してもらいたい。左手を動かして紙を送る様にしましょう。漠然を書いているよりは、自分はこういう力をつけたいという思いがあって、書くことが大切です。」などのお言葉をいただきました。

水書きで、「かなの基本線」の動きの実演があったことで、視覚的にもわかりやすく、実習に臨めました。
皆さん集中して書込む中、席を回ってくださった先生方のご指導は、一人ひとりの課題の再発見の時にもなりました。

四行書きに至るまでの基本の大切さを改めて実感した研修会となりました。
研修終了後の受講生皆さまの充実感あふれる笑顔もとても印象的でした。

(古保木まゆみ・久保早苗 記)
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