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香瓔ニュース

2025 香瓔セミナー報告

2025年09月29日研修会
と き/2025年9月27日(土)・28日(日)
ところ/神戸市教育会館

毎年開催している、年に1回のセミナーです。
今年は皆様の要望にお応えし、例年の真夏ではなく、暑さが落ち着いたこの時期に開催いたしました。
今年は111名にご参加いただき、初参加者は22名でした。
北海道から沖縄まで全国各地の皆様が集まり、A~Fの6つのコースでそれぞれ学びました。
学生や初めて参加される方も多く、大変活気に溢れていました。

【A】基本コース/講師:丸山宏信先生、藤原咲子先生



初参加の方や学生、また指導者まで幅広く参加され、筆の持ち方、書く姿勢、用具用材の選び方等、基礎から丁寧に指導されました。半紙四行書きを徹底的に学びました。


【B】料紙装飾・小字コース/講師:中野宣子先生、伊地知紀子先生



今回初めての講座。版木を使い、料紙装飾をしたオリジナルの紙に、自分で小字作品を書いてみます。
版木の装飾も練習するうちにコツを掴み、上手く作れるようになりました。

2日目には思い思いの作品を制作。何より参加者の「楽しかったー!」という声や表情を感じる講座でした。


【C】臨書『本阿弥切』コース/講師:原 奈緒美先生、上田昌子先生、松本修子先生
現在、競書雑誌『書香』の連載「入門・古筆に学ぶ」より、今年のテーマである『本阿弥切』を勉強しました。

最初に本阿弥切の複製本を特別に見せていただき、本物のサイズ感などに衝撃を受け、全員が食い入るように鑑賞。受講生はそこで第一印象や感想を口に出してみて確認します。
連載執筆者3名による解説の後、テーマや用筆ごとに臨書し、2日目にはいよいよ倣書に挑戦!





初日に自分が感じた第一印象やテーマを元に、最終的には1つの倣書作品を完成させ、1人ずつ感想と共に発表。
榎倉先生の資料を読みつつ、臨書や倣書を学ぶ意味や日頃の勉強方法など再確認し、1人1人の意識が変わったように感じました。
小人数だからこそのアットホームで濃厚な、充実した2日間でした。


【D】帖コース/講師:廣田蓬邨先生、吉田美和先生



四行書きをもとに帖作品へ、その本人のレベルに合わせて展開していきました。
帖作品の基本的な展開パターンを分かりやすく解説していただき、学ぶことができました。

最後には受講生が仕上げた作品を見ることができ、皆で学べた2日間でした。


【E】巻コース/講師:正橋白鵞先生、西川華扇先生

自分の力で1mに和歌7首を書くことを目標に、まず、四行書きをもとに行を考えました。
行書きの7首を起承転結など考えてバランスよく並べ、巻作品を制作していきました。



最後には受講生が仕上げた作品を見ることができ、皆で学べた2日間でした。

【F】大字コース/講師:牧野聖雲先生、福井淳哉先生、藤井直子先生、古谷好啓先生
藤井先生は基本線から丁寧に、用筆に注目した指導を半紙で行ってくださり、基礎をしっかり学ぶことができました。

福井先生は半切を用いて作品全体の構成に重点を置いた指導をされ、作品の見せ方やまとまりについて理解を深めることができました。

古谷先生は2×6作品を題材に、横への展開について具体的に学ぶ機会をいただきました。

牧野先生は検定試験の添削に加えて講座中に会場を回りながら、一人ひとりに筆遣いの指導をしてくださり、きめ細やかな学びが得られました。

このように、各先生方の指導が段階を追って展開され、徐々にレベルアップしていく構成となっており、全体を通してわかりやすく非常に充実した内容でした。
書く時間がたっぷり確保され、受講生もひたすら書いており、大変充実していました。
2日間共に、実際にその場で書いている際に、先生方が回ってくださり、書く姿勢や筆づかいを一人一人丁寧にご指導いただきました。



▲巡回指導の小林章郎先生

研究生も一緒に学び、初日は残って先生方に作品指導を受け、遅くまで書きこんでいました。



最後の閉講式では、受講者の充実感に満ちた表情から、大変有意義なセミナーであったことが伝わりました。


初参加者の声を以下、ご紹介いたします。

・今まで仕事や家の用事と重なり参加できなかったが、ようやく参加することができた。分かりやすくご指導いただき、やる気も増した。
・講師の先生方には、書いている最中の筆の動きについてアドバイスいただけて有り難かった。
・たくさんの人と出会い、刺激をいただき、今後の書活動の参考となった。
・とても丁寧に添削していただき、よかった。次回は、臨書コースに参加したい。
・これからも基本を大切に学んでいきたい。
・自分の力不足も感じたので、書道を楽しみながら、もっと成長したい。
・初参加で作品を仕上げるには時間が短く、納得いく作品と程遠く、他の参加者のレベルが高すぎて、場違いな気がした。でも非常に勉強になり、これからの練習の方向性が見えてきた。
・筆遣いや、体の重心、肘など、全てを動かして書くことが全くできていなかったため、大字コースを受講してみて今まで何を書いていたのかと恥ずかしくなった。参加してよかった、ありがとうございました。


▲岩永理事長

▲セミナー担当 廣田蓬邨先生(中央)

巡回で指導してくださった岩永理事長、小林章郎先生、西川壽一先生を始め、最後まで熱心にご指導くださった各コースの講師の先生方、サポートしてくださったスタッフの先生方に感謝申し上げます。

▲西川壽一先生

今年の反省点も踏まえ、また来年の香瓔セミナーでも皆様の学びにお役立ていただけるような充実した内容を企画してまいります。
共に学び、高め合える新たなお仲間も作りませんか?
来年も同じ時期に同じ会場で開催予定ですので、皆様お誘い合わせのうえ、ぜひご参加ください。
また皆様にお会いできることを楽しみにしております!


(情報部U)
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